otakuchang’s blog

紹介のやつ見て

仮面ライダーOOO(オーズ)を見ました

さっき最終回見たのであんまり考えの整理がついてない。

 

 

とりあえずアンクちゃんが概念美少女すぎて途中ラブコメに見えてきたことだけは覚えてる。

 

私がオーズについて元々知っていた知識は

 

タットッバ♪タトバタットッバ♪

 

だけ。

話とかどんなことが有名だとか全然知らなかったので逆にフラットに楽しめたかな~。

 

お話の大筋は800年前に封印された怪物が現代に蘇ったのでこっちもオーズに変身して応戦するぞい!って感じ。

で、その怪物である”グリード”の中の1人、アンクがなんやかんやで主人公とバディみたいになります。

 

あたいこのバディ感がめっちゃ好きよ…

お互いを信頼するとかじゃなくて、損得だけで一緒にいる、すぐに喧嘩するし相手の意にそぐわない行動をする。

でも一緒にいるうちに相手の考え方とかいいとこ悪いとこが見えてきて、無意識の信頼に繋がっていく…

最高~~~~…

 

その損得っていうのがね、主人公の映司(えーし)くんは手の届く場所で困っている人が居たら助けたい、アンクは命がほしい。

ふたりは自分の”欲望”を基準として動いているわけなんですけど、

えーしくんの欲望は欲望とは言わなくない…?というところがお話の重要なカギになります。

 

えーじくんは手の届く場所で困っている人を助けるためだったら自分の命が危機にさらされることもいとわない。

オーズに変身したら身体が危ない!とか、もう瀕死なのに戦いに行こうとする、とか…

ひなちゃん(ヒロイン)のために深夜に不審者を待ち伏せるお話があったんですけど、多分一般人を待ち伏せすることと死ぬとわかってて戦いにいくこと、どちらもえーじくんにとっては同じことなんだろうな。

 

不審者待ち伏せの件も、悩みを聞いてから引き受けるまでの時間がものすごく短くて、一考するとか全くなし、ふたつ返事どころか今日の夕飯を教えるぐらいのテンションで「いいよ」って言う。

お悩み引き受け選手権とかあったらスピード世界新。ギネス。お悩み界のボルト。(ただし解決するとは言っていない)

 

そうやって自分をないがしろにしてしまうえーじを見てアンクちゃんはイライラしていくわけだけど、えーじくんに伝わるわけもなく、すれ違って喧嘩しちゃうんだよなあ…

こーれがラブコメってやつよ…

一見するとアンクちゃんがえーじくんのこと完全に利用してるようにみえるんだけど、実は尻に敷かれてるのはアンクちゃんのほうなのよ…良…

 

でもなんだかんだえーじくんよりアンクちゃんのほうが人間性が強い、というのがなんとなく怖いポイント。

アンクちゃんは自分の欲のために戦うし、人を頼るし、怒る。

でもえーじくんは全部ひとのために、自分を捨てるし、自分だけが傷つけばいいと思ってる。

「人は出来ることしか出来ないよ」ってたしかえーじくんが言ってた気がする。

自分をあまり追い詰めないでっていう意味での言葉だったと思うんだけど、えーじくんはオーズという力を手に入れ、ひとに出来ないことができるようになってしまったがために、できるけどやらないという選択肢が取れなくなってしまった。

 

手の届く範囲で困っている人が居たら助けたい、一生後悔する。

では”手の届く範囲”が広がってしまったら?行こうと思えば世界中に行ける、助けることが”出来る”ことになってしまったら?

あなたは神ではない、欲まみれのグリードでもない、そして人間でも…

 

なんというか、私もえーじくん寄りの人間なので、グリードのほうがよっぽど人間っぽいなって思った時に同時に自分の人間性の欠如にも気が付いたなって感じです。

特に死に関しては、誰か知ってる人が死ぬより自分が死んだほうがマシとかなんとか思っているので、オーズ見てて「えーじくんってもしかして死にたいの?」と解釈するのがわりと早かったですね。

「自分が死ぬならいい」って考えがバシバシ伝わってきて、マジ私やん~てヘラヘラしてたらえーじくんとアンクちゃんが海で青春の殴り合いを始めてしまった。

私がああなったらもう波打ち際であおむけになって「あーはいはいじゃあ殺してどうぞ」って言っちゃうけど、えーじくんは実は人一倍欲や執着を持てる人間なので、ちゃんと感情ぶつけあえるんだよな~。

 

そうしてえーじくんはひとに頼ること、手を取り合うことの大切さを学んで、神やグリードになりかけた存在から人間に戻ることができたのでした。

めでたし。

 

多分この作品はfate/zeroなんだよな。

欲望の器に欲望を満たして願望を叶える。

グリードたちは受肉したい、オーズはヒーローになりたい。

えーじくんは救うばかりで導くことをしなかった。

本当に救われたかったのは…